魂の存在を感じた時

私には一卵性双生児の息子が2人いる。彼らのおかげで私は親というものにしてもらい、さらに多くの知見を与えてくれている。魂の存在があるんだぁと気づかせてくれたのも、彼らの最初のギフトであった。

切迫早産の恐れがあるため、入院をしていた妻が緊急で帝王切開が必要だと連絡を受けて、病院に駆けつけるとほどなく小さな子供たちと対面をすることになった。父親の自覚などある訳はなく、ただおろおろするばかりであった。

生まれたばかりでも二人の子供は性格が全く違うことに気づく。長男はとても怖がりだが、次男は振舞いが全く違う。これはとても不思議あった。

一卵性双生児の場合、1つの受精卵が2つに分裂し、そこから2人の子供が生まれるという奇跡により生まれる。二卵性双生児は普通の兄弟程度の遺伝子に違いがあるが一卵性双生児は全く同じ遺伝子を持つと言われる。そのため、体の設計はまったく同一のはずである。生まれたばかりでは自我なんてものはまだ構成されていない。もし、人の性質が自我と体でできているならば、生まれたばかりでは性格的には同じようであってもおかしくはない。

ところが二人はかなり違った性格をしていた。このことは、性格付けに何か別の情報をもって生まれてきたと私は感じた。それで「ああ、魂というものがあるのだ」と素直に思ったわけである。私は自分の直感は信じることにしている。

個人的な見解にすぎないが、私は人の性格付けは、遺伝子から来る先祖の情報、魂が持つ前世などの情報、現世を生きた時の記憶・感情の集積の3つの要因からできていると今は考えている。それは自分がメンタルの問題でセルフカウンセリングをしたり、気功の世界で得た知見によりそのように考えるようになった。

この時の魂の存在への実感がなければ、その後の研究への現実感は持てなかったかもしれない。