私のメンタル病歴

私は33歳頃に自律神経失調症と診断をされ、微熱など不定愁訴に悩むことになった。少し若いのだが、 今から考えると 男性更年期に近い状態だったと思われる。精神科で薬を処方され、部署の異動と共に不定主訴はなくなった。しかし、性格がそれまでと一変し、それまで自他ともに自信満々な人物だったのに、まったく自信を失いすべてにビクビクとする性格になってしまった。

会社の屋台骨の一つである新規事業開発室でやりがいをもって、新しい事業を立ち上げたが、残念ながらそれが短命に終わったことで、異動となった。その間は比較的平安に過ごすことができたが、そこからが私にとって地獄の入り口となった。異動先では新規システムの開発に途中参加することになったが、ハードワークによるものか、うつ病が発症した。朝は起きれず出社がおっくうで、文書を読んでも意味がわからず、頭が全く回らない。38歳の頃には肩たたきをされることになった。

会社を情けない思いで退職をしたが、半年ほどでうつ病は治ったように見えた。そこで退職金で個人トレーダーになろうとトレーダースクールで勉強をし、プロの個人トレーダーに弟子入りをして1年修行をした。妻の出身の九州に住みたかったのだ。

修行が終わり、福岡で個人トレーダーをして暮らしていこうとした矢先、相場が不安定な中、いきなりうつ病がやってきた。そこからが本当の地獄であった。薬を飲んでもほとんど効かず、眠れない、ベットから出られない、不安でおかしくなるような廃人状態を2年以上も経験することになった。

後から知ったのだが、抗うつ剤はセロトニンの型に個人差があり、効くクスリ、効かないクスリがあり、自分に合うクスリを探し出すだけでも数年かかることがある。1週間から3か月ぐらいのお試し期間を経ながら、何種類も試していって、2年以上も廃人状態であった訳だ。

なんとか普通の状態で過ごせて、薬をやめられるようになるまで、福岡で発症してから6-7年はかかった。精神的には落ち着いた状況になっても、トレーダーはとてもできないため、自分でできる仕事を模索をしたが、経済的には苦労をした。個人の小さなネット販売をやっていたが、行き詰まり破綻をしてしまい、借金を抱えて首が回らなくなると、またうつ病状態になった。その時は友人が東京での仕事を紹介をしてくれて、短期間で持ち直した。

しかし、東京での勤務先は絵にかいたようなブラック現場でストレスたるや日本有数ではないかと思うほど。これはやばいと、自分のメンタルと向き合うことに再度チャレンジをした。そこで出会ったカウンセリング手法が私を救うことになった。それは別の記事で書くことにしたい。

東京の医師が行うカウンセリング手法は私とは相性がよく、すぐに自分でセルフカウンセリングができるようになり、3か月で通院で30回ほど、セルフカウンセリングで100回以上のケアを行うことで私は若い頃のような自信を持てる自分を取り戻すことができた。

東京のブラックな現場にいる間に、セルフカウンセリングにより心が強くなれたことで、壊れることなく無事に任期満了を迎え、今は別の職場で働いている。

残念ながら、うつ病は薬だけでは完全には治りにくい。日本ではカウンセリングを病院で受けることが難しいのだが、カウンセリングで自分自身と向き合うというプロセスが必要となる。その辺をこれから書いてみたいと思う。