子供の頃は視えやすい?

子供の頃には不思議なものが視えたという人はそんなに珍しくはない。友人の中にも「そういえば」と子供の頃の不思議体験を話す人は結構いた。

子供の頃に駄菓子屋で仕切りのある箱にガムが入っているくじ引きがあり、当たり部分が光って見えるので毎回当たったという人がいたり、雨が降っている時に空に向かって晴れを祈ると必ず晴れになったとか、自宅の2階にはいつも霊がいたなどと言う人がいた。そんな話は100人もいれば数人は出てくる。ただ、普段は言わないだけだ。

うちの息子も怖いものを見たという。福岡市の郊外にある牛頸ダムは初夏には蛍が見れるということで有名である。息子が小学生の時に夕方に何度か蛍を見に行った。駐車場の車に乗って帰ろうとした時に真っ暗な暗闇を指して、「恐ろしい奴があそこにいる」と怖がり始めた。

今までにそんなことを言い出したことはなかった。私がそちらの方向を見ると何も見えないが、たしかに強烈な邪気があることは私の妖怪アンテナにも引っかかる。死んだ人とかではない、自然霊的な山神の類ではないかとは思った。

「大丈夫、こちらには来ない」と言いながらそこを後にした。後にネットで調べたら、牛頸ダムは福岡県でトップクラスの心霊スポットらしい。まあ、1位はあの犬鳴トンネルだろう。

高校生になっても、あまりの邪悪な姿で視るんじゃなかったと本人は言っている。その後、そのようなものを視たということは聞いていない。

また、甥っ子も小学生の頃に自宅で幽霊を見ると言っていた。壁からヌッと大きな顔の幽霊が出てくるという。それと同じ話を随分昔に今は有名人になってしまった名倉正氏から聞いたことがある。友人宅で頻繁に複数の人が顔の大きな幽霊を見たという怪現象があったが、神社で破魔矢を買って飾ったら出なくなったと言っていた。

それで甥っ子には、「ああ、顔の大きい幽霊なら東京でもよくでるみたいよ。おじさんが家のお清めをしてあげるから、大丈夫だ。」と言って実家のお祓いをした。

甥っ子は「こんなことを言って信じてくれたのはおじさんだけだ。」と涙目になっていた。弟夫婦はそんなことは全く信じないので、一人で悩んでいたのだろう。

自分が感じることが人に信じてもらえない気持ちは私にもよくわかる。その後、幽霊を視るかと聞いたことがあるが、その後は視てないと言っていた。

子供が不思議なものを視やすいというのは、個人的にはよくあることと思っている。なので、お父さん、お母さんは自分の子供が妙なものを視ると言っても頭から否定をしないで、話を聞いてあげると良い。

自分のいうことを聞いてくれるだけでも本人は安心をするものだろうから。