慢性上咽頭炎というもの

あなたは慢性上咽頭炎という病気を聞いた事があるだろうか?

息子が謎の頭痛、微熱、吐き気、めまいに悩まされるという状態になった。

今のご時世はまずはコロナウィルスを疑った。医師の経過観察によれば、どうやら肺炎ではない。

一安心ではあるが、続く不定愁訴に途方に暮れる中、頭部CTを撮ったら上咽頭に炎症があるという。

息子はたまたま行ったクリニックがこの知名度の低い病気に対応できる全国でも数少ないクリニックに当たった。そのおかげで上咽頭炎ではないかという原因らしきものが特定できた。

これは大変運がいい。

たぶん、往々にしてあちこちの病院めぐりをしないとこんな聞いたことのない病気を特定できることはまずない。

ネット検索をすると慢性上咽頭炎は出てくるが断片的な情報でよくわからなかった。腎疾患専門医の堀田修医師が慢性上咽頭炎について本を何冊も出版しているので、読んでみた。

風邪を引くと上咽頭が炎症を起こすことは珍しいことではない。しかし、治りにくく慢性化することがある。抗生剤は効かない。

効果的な治療法はEAT療法(Bスポット療法)という方法である。これも対応しているクリニックは全国で少ないらしい。処置に使う塩化亜鉛を置く医院が少ないとか。

上咽頭が炎症を起こすと、頭痛、吐き気、めまい(ふわふわする)、微熱、思考力の低下、集中力の低下などを引き起こす。

さらに二次的な症状として、免疫の過剰反応による様々な問題を引き起こすというのだ。自律神経の失調、うつ病、腎臓の疾患、アレルギー症状などなど。

世の中で原因不明の不定愁訴を訴える人の結構な比率がこれではないかとすら思う。

私自身、原因不明の背中の痛みを持っていたので、医者で検査をしてもらうと軽い慢性上咽頭炎であると診断された。過去に自律神経失調症やうつ病も経験しているが、もしかしてこれが関係していたのではないかとすら思う。

不定愁訴に悩む人、ストレスによる自律神経失調症と言われている人、うつ病の人は疑ってみると良い。耳の下の筋肉に当たる部分のツボを押して、痛みを感じる人は可能性がある。

治療可能なクリニックなどは以下の本が詳しい。