フィッシュ&チップス

たまたまテレビでタレントのウェンツ瑛士と菅田将暉がアイリッシュパブでトークするのを観た。印象的だったのは、ロンドン在住のウェンツがフィッシュ&チップスが日本では美味いことに驚いていたことだ。

私が小学生の時にヨーロッパ旅行でロンドンに行った頃にもイギリスの料理は全般的に不味く、その代表がフィッシュ&チップスであると聞いた。もう40年以上前のことである。

たしかに、ロンドンのサンドイッチのパンがひどく不味かったことは覚えている。ただ、ホテルのクロワッサンは非常においしかった。

ともかく、それ以降私はフィッシュ&チップスを食べたことがない。

今でもイギリスのフィッシュ&チップスは味がないらしく、日本で料理されたものが全く違って美味しいことにウェンツは驚いていた。なるほどと私は思った。フィッシュ&チップスと言っても、単にタラのから揚げにフライドポテトを添えたものだ。日本で作られたそれがそんなに不味い訳はない。

テレビのアイリッシュパブは赤坂だったが、面倒なので高田馬場のHUBでフィッシュ&チップスを食べてみようと思った。私も暇人である。

小学生の頃の情報で食わず嫌いになっていた料理を初めて食べてみると、やはり単なるタラのから揚げである。普通においしいのだが、やっぱりこんなものが日本で作ってそんなに不味くなるはずもない。

むしろ、こんな単純な料理がなぜ不味い料理の代表になるのかは理解できない

ウェンツは素材の味を大事にするから味を付けないと弁護をしていた。イギリスは島国であるので、日本と同じで古くから塩は捕れたのではないかと思うのが、塩味すらまともにつけないのは不思議である。

欧州のパブではもう一つ思い出がある。コペンハーゲンで父についてホテルのPUBに入った時である。注文せずとも座るだけで、小学生の私の前にもストレートウイスキーのショットグラスが置かれた。私は目が点になったが、父はオレンジジュースを注文をしてくれた。

後に、北欧では10代からの飲酒が多く、アルコール中毒が社会問題になっていると知った。白人がいくらアルコール分解能が高いとはいえ、小学生からストレートのウイスキーを飲ませるのでは、アル中が増えるわけだ。

所変われば、品変わる。世界にはいろいろある。