サイコパスが治める国

アメリカのトランプ大統領がコロナ検査の陽性を発表して、入院をして3日で退院をした。治りきってはおらず、医師団の反対を権力で押し切って出てきたようだ。

強い大統領をアピールをして、「私は指導者として最前線に立つ仕事に戻る。危険は承知の上だ。」と勇ましく発表している。しかし、危険にさらされるのは周囲の人である。実際に報道官とそのスタッフも陽性と報道されている。

大統領選挙が近いし、自分の身を守るには人に任せておけないのだろう。その気持ちはわからなくもない。しかし、自分のためには他人がどうなろうと知ったこっちゃないというサイコパス感満載の対応をされると正直驚く。大国のリーダーである。

もともと、トランプ氏は他人のことなんぞどうだっていい、自分のことばかりで権力を手に入れた印象は強い。しかし、指導者自ら先頭に立って、自粛をするべき所でこんなことをされてはあきれるばかりだ。大統領がそんなんじゃ困るのは自明の理である。

一歩間違えば、ホワイトハウス自体がパンデミックの感染源になるという史上最低な大統領として汚名が残ることになる。

政治家や官僚、軍人、経営者にはサイコパスが多いとは言われる。サイコパスとは犯罪を犯したり、連続殺人犯になる人ばかりではない。目的のためには犠牲を出すような判断を迫られた時、良心の呵責で頭がおかしくならず、情にとらわれず、淡々と判断できるのもやはりサイコパスである。過去に英雄と呼ばれた人の中にもサイコパスは多いだろう。

その反面、目的のためには手段は選ばず、自分以外のどんな犠牲であっても平気で切り捨てる。良心も罪悪感も持たず、息をするように嘘をつく。サイコパスは他人を信用などしない。他の人間からしてみれば、害悪以外の何物でもない。

こんな人間を選挙で選んだアメリカ国民は今どんな気持ちなんだろう。サイコパスが治める国が今のアメリカである。今回のはその証拠だ。