ほんとにあった怖い話2020特別編 ネタバレ

毎年やっているホラー噺。私が今回で一番気になった話は「あかずの間を造った話」。

雑誌シリーズに「ほんとにあった怖い話」があって良く読んだが、あれに鯛夢という作家がこの作品の原作を書いている。知らなかったのだけど、ドラマと雑誌が連動しているんだーなどと思った。

工務店に働く「私」が「先生」とともに、旅館の社長から妙な依頼を受ける。開かずの間を作って、神降ろしをして封じる手伝いをしていることに途中で気づく。

社長は神降ろしの儀式が済むと、安い作業員を連れてきて、封じの作業の費用をケチった。1年後に事故が起きて、再度見積もりを出すが、社長は値段が高いと断ってきた。

「先生」は神の儀式には敬意が必要だという。

私も多少の儀式や作法を執り行うのだが、神聖なる「それ」が非常に取り扱い注意であり、畏怖をもってことに当たらないと大変なことになると肌で知っている。

恐いものは恐いと知っている人が事に当たらないと、何が起きるかわからない。このエピソードは、すごく納得できる話だった。

この儀式が行われるのがどこの地方かわからないが、地方、特に奥まった田舎にはあまり知られていない儀式がいろいろあるという。大変、興味深い。