「こもりびと」、松山ケンイチ主演のドラマと朝の番組、あさイチでひきこもりに関する特集を少し前に見た。
ひきこもりの問題は若い世代と思われがちだが、現役世代にも大きな影を落とす問題である。
私自身はこのドラマを見て、年老いた父親の気持ちも、引き篭もる息子の気持ちもイヤというほどよくわかる。
私自身がうつ病で廃人同様な状態で何年も過ごした経験かあり、その当事者であった。
経験した者しかわからない事があるから、世の中への啓蒙にはこのようなドラマは貴重である。
私は今でこそうつヌケをしており、なんとか社会復帰も出来てはいるが、全く他人事ではない。
どこかで何かが違っていたら、まだあそこにいたという実感はある。
逆にひどいうつ病やひきこもり状態から抜け出ることも可能であるということも機会があれば語りたいとも思う。
ただ、それも簡単でもない。
高校の同級生の息子さんが不登校になり、悩んでいたようだったが、相談には乗るよと投げかけても、相談をしてもらう事にハードルがあったようだ。
友人自体が周囲との連絡を断つようになってしまった。関係者にとっても高度に神経質な問題であるので、ご縁とタイミングが合わないと手を差し伸べることすら簡単ではない。
私自身、引きこもっていた時に誰かに相談する事自体に情けなさを感じ、死にたくなった。
そんな時は見守る他はない。
人生のストーリーには転換時期は必ず設定してあるものである。その時に自然と立ち直れるチャンスがやってくる。私はうつヌケして社会復帰できたのは、私の選択と行動が功を奏したから今があるとは思っていない。ただ、流れに任せて今があり、私は偉くもなんともないと思う。
もし、今立ち上がる気持ちになった人がいるなら、経験者として何か協力ができたらとは思う。
ひきこもりUX会議という団体?について、あさイチでは紹介していた。
暗闇にいる時に、自分だけが闇に落ち、周囲には誰もいないと思いがちだ。私もそうだった。
同じようにな経験をしている人が他にも実在としていると知るだけでも、随分と違った事を覚えている。関東と関西が中心のようだが、当事者でも、家族でも行ってみる事をお勧めする。
機会があれば私も参加してみたいと思う。何かお役に立てることもあるかも知れない。