友人から離婚しましたと連絡があった。簡単なことではないのだろうが、きっと理由があるのだろう。
50を過ぎて、子供が独り立ちしての離婚は愛憎問題や浮気では片付けられないものがある。
彼は真面目であり、女性問題で揉めるような人物ではないが人生の転換期にいる。
夫婦は出会った頃に同じ方向を見ていられると思って結婚し、協力して子供を育ててきた。
ただ、二人は独立した別の人生を歩んでおり、日々新しい体験をして、新しい価値観を形成をしていく。
ふと気がつくと、向かいたい方向が夫婦で違ってしまっていることになっていることはありがちな話であろう。
もちろん、それがお互いの許容できる範囲に収まるなら一緒にいられるのだが、相手が見ている世界を全く理解できない場合、どちらが悪いとか良いとかでなく、一緒にいるのが難しい。
「全ては順調にいっている」訳なのだが、その順調の意味が自我にとって良いことではなく、苦しみや悲しみも含めて順調にこなしていくのだから、当の本人からすれば溜まったもんじゃない。
順調に袂を分かつ経験をしているのだ。
人生も結婚も諸行無常だね。