失敗を恐れず、もっと自由な発想で

ビデオ録画で覚えの無い番組が入っていた。NHKの番組で絵本作家エリックカール氏の番組「未来への授業」。

この作家は知らなかったが、作品の「はらぺこあおむし」はうちの子供たちが小さい頃に見覚えがある。

普段なら、間違えて録画した番組は即削除するが、これは観てみようと思った。

理由はシンクロニシティを感じたから。

その前にclubhouseのお友達と何気ない雑談をした。その方が同郷のノーベル賞受賞者の大村智さんとお会いした時のエピソードを聞いた。

稀代の研究者の大村さんはとにかく失敗を恐れずに行動をする事を説いていたと。ノーベル賞級の研究も大量の失敗を下敷きにして、成功を掴んでいる。失敗ができないようでは、成功には行きつかない。

そんな話をした後に、エリックカールが「失敗を恐れず、自由な発想をしよう」という番組。ああ、これはシンクロニシティだと思った。

「君たちは学校で絶対に失敗しないようにと教えられているが、実は失敗したってかまやしないんだ」エリックのいうことはごもっともである。

人生など何度失敗したって、構わない。子供の時にそんなことを説く指導者に会うことができるのは幸せである。

私がそんなふうに感じられるようになったのは、40代、いや50代でのことだ。

この番組のタイトルを見て、ああ、今日の学びはこれなのねと思ってこの番組を観た。

エリックはいう「とにかくやってみよう、失敗したっていいじゃない。」彼は失敗への恐れも、気負いもない状態を保つ事でより美しい作品を創り出す。

この番組の前にドラマ「古見さんはコミュ症です」の第一話を観た。主人公は極度に人も目を恐れる事で、口も聞く事ができない美人だ。これもつながるなと思った。

失敗を恐れずに、自由な発想でなんでもやってみる。人の目など気にしなくても良い。繰り返しやってくるインスピレーションはこれだ。

エリックカールの話は続きがある。画期的な絵本である穴の開いた絵本というアイデアで創作された「はらぺこあおむし」はそのアイデアゆえに出版ができなかった。当時のアメリカでは穴の開いた絵本を印刷してくれる印刷所がなかった。後に、日本の印刷所が穴の開いた絵本を印刷してくれることになって、名作が出版されることになる。

自由な発想で作られたモノは、”常識”によって先を阻まれることがある。しかし、自由な発想をする協力者の出現によって、サポートされる。この世はそんなに捨てたモノでもない。