旧家の屋根裏や床下にはお札が貼ってあったり、何かが祀ってあったりすることがある。この話はお話を聞いた方の自宅で起きたことである。
愛知県の古い町の古民家で、大学からワザワザ調査が来るぐらいなので、古く珍しい家屋なのだろう。大学の先生から頼まれて調査に協力したそうだ。
すると学生を伴って調査隊が来る。構造の調査で床下から屋根裏まで写真を撮ったりした。そんな中で学生が屋根裏に貼ってあるお札を勝手に剥がしてしまった。
家人は嫌な予感しかしなかったそうだ。すると家長のお父さんが原因不明の体調不良となった。医者には行くものの原因不明、気になったのはお札のことである。
その町にはお祭りが有名な大きな神社があり、そこの神主さんにお祓いと家のお札を頼んだ。するとお父さんの体調は回復し始めたそうだ。
古い家にはいろいろと伝統的な呪術的仕掛けや祀り事がある。それはいろんな物を封じていたりするわけだ。学生がそんなものを勝手に剥がすような事をするなど、大学の先生の無知たるや困ったものだ。考古学者ならそう言った作法は知らないのだろうか。建築の人間だとしても脇が甘すぎる。知らないといけない事はあるものだ。
それで迷惑をかけられた側はたまったものではない。せめて、その厄介ごとがそれを行った本人たちに行けば良いのだが、そんな訳でもない。
無知な学者に協力するのも考えものである。