今を生きる部族

テレビ番組カズレーザーと学ぶ新知識!で南米に住むヒダパン族ついての授業をやっていた。

アマゾンの奥地にピダハンという部族がいる。彼らは数字、色を表す言葉、さらには、右や左や、過去や未来を現す言葉さえもっていない。そもそもそういう抽象的な概念をもっていないらしい。過去という概念をもたないピダハンは、過去に悩む事はなく。未来を心配する事はない。神という概念もないのだという。だから当然のごとく宗教もない。

彼らはイマココを生きており、まさに悟りに近い境地にいるのかもしれない。

人は自分の中にある過去を悔やみ、未来という幻想を心配して苦しみ、今ここにしかない世界を楽しめずにいる。しかし、ピダハンはイマココしかない世界を生きているので幸福な訳である。

彼らは他の部族や最近は西洋人とも交流はあるのだが、影響を受けないらしい。かつて幸福度世界一と言われたブータンはSNSにより海外の情報が入ってくると幸福度は急落したという。他人との比較するという知恵は自分の幸福を貶める。ヒダパンにはそれがないようだ。

キリスト教では蛇がイブに知恵の実を食べさせて、知恵のついたイブがアダムを騙して知恵の実を食べさせた。ピダハンは知恵の実を食べなかった人たちだったのかも知れない。(都市伝説では爬虫類人(レプテリアン)が人類を改造したというが)

余分な知恵は人類を発展させ増殖させたが、幸せであることを奪ったのかもしれない。

かつて私はイランに住んだ時にイスラムの人たちにも同じような感覚をもっていた。イスラムの教えを守り続ける人たちは西洋人に比べて、発展はしないが幸せであると思った。だが、彼らも時間が経つにつれて発展も望み、宗教からも離れて、我々と大して違わないことを時間が示した。

ピダハンがもし情報の影響を受けないのであれば、人類にとって最後の希望かもしれない。時間が彼らをも変えてしまうのではないかという見方をしてしまう自分がいるのではあるが。