高幡不動に行った時に思い出したのが飲むお札、千枚通しのことであった。子供の頃に祖母が持ってきて、お腹を壊した時に飲むように言っていた。
紙でできた小さなお札を「南無大師遍照金剛」と3回唱えて飲むとのこと。何度かは飲んだがあまり飲んだ覚えはないのだが、奇妙なほどに心には残っている。
多分、祖母が持ってきて付き合いで飲んだのだが、家族は誰も信じてはいなかったのだと思う。私自身も完全に科学万能主義の子供であったので、それで体調が良くなるとは思ってなかったのだが、祖母がそれで喜ぶならという子供ながらの優しさだった。
高幡不動尊で売ってないか?と聞いたのだが売ってなかった。それでネットで調べた所、そもそも売っている場所が限られていて、高野山東京別院では売っているようだ。
買ってみて、それがどんなものだったのか検証してみたくなった。現在の私からみてどう映るのか興味があった。
千枚通しは真言密教の呪術の産物である。水に浮かべて、「南無大師遍照金剛」と3回唱えることで、水をエネルギー水に変えて飲むことで自分の体にエネルギーを注入するような代物だ。
実際に買って使ってみた。水に浮かべて真言を唱えると水のパワーはあがる。体調を整える、邪気祓い、運気を上げるなどに使えるだろう。
気功師や術者なら水に気を入れれば即座にエネルギー水を作ることは造作もないが、これなら素人でも同じようなことができる。キリスト教で悪魔避けの聖水を作るようなものだろう。
高野山東京別院ではお守りやお札売り場で1000枚で1000円で売っていた。