2025年あけましておめでとうございます。
このブログの最初のタイトルは「宇宙はひとそれぞれにある」というものだった。人はそれぞれ自分の認識を通して見た宇宙を作り出している。それは他人のとは別の宇宙であり、互いが本当の意味で理解し合うことはとても難しい。もしいくばくかでも理解し合えることがあれば、それは奇跡のようなものだ。
年末のNHK紅白歌合戦で星野源さんが歌った「ばらばら」がそれと同じことを歌った曲である。
テレビを一緒に見ていた奥さんが「星野源が歌の最後に具合が悪そうだった」というので、ビデオで後から見直して見るとシリアスな態度をとっただけで、私には特に違和感はなかった。彼は哲学的な歌を歌っているので、普段のチャラけた態度はとらなかっただけに見える。まさに認識の相違である。
他人に対する印象は本人の持つ過去の経験から推定するので、持ってるデータによってまったく評価は異なる。私の星野源に対する印象と彼女の印象は全く違っているのだろう。
今回の星野源の選曲は「地獄でなぜ悪い」だったが、NHKにクレームが来て変更させられた経緯がある。星野源さんは浮かれた世の中に喝を入れることをあきらめなかったようだ。一休禅師の読んだ狂歌「門松は冥土の旅の一里塚、めでたくもあり、めでたくもなし」を思い出した。
紅白歌合戦の最後に歌ったMISIAの歌は気迫のこもったパフォーマンスが本当にエネルギー的に素晴らしく、この曲を聞けるだけでテレビを見た甲斐があった。