ランナーズハイ

大学時代の友人と電話で話した。なかなか電話が繋がらないが今回は折り返しが来た。

近況を聞くと体調がやや優れないが、まずまず元気だと言う。

彼の趣味は走る事で、毎日8kmも走るという。やや、ランナーズハイなるぐらいに自分を追い込む事での爽快感が堪らないと語る。

ランナーズハイは、ちんたら走っていてはダメだそうで、かなり自分を苦しいところまで追い込むことで苦しみの中に快感が生まれるのだそうだ。

ランナーズハイなど感じたことがない私にはわからないが、登山が好きな人に近いモノを感じる。

彼にとって自分に向き合う手法であると語った。

人はある程度の歳となれば、それぞれ自分が何者かという問いと向き合うことになるのではないかと思う。彼にとっては走ることがある意味での自分と向き合う禅問答となるのであろう。

人によってその方法は様々であってよいが、自分にとってはそうなのだと彼は笑う。

彼はあまり人と接するのは好まない。独身でもさほど孤独感は感じないようで、大した金もかからない趣味によって体調とメンタルのコントロール、歓びが一緒にできて、走ることができれば幸せだと言う。

シンプルであるが、好きな事をしていろんな面でうまくいっているのは素晴らしい。

なんとなく、そのストイックさは修行僧を思わせるが、誰がなんと言おうが、彼は幸せ境地にいるのだ。