都民の都内旅行

東京都民向けに都内旅行は一泊5000円の補助がでるという。Go To Travelで継子扱いをされた都民には良いのかもしれない。Go To Travelと併用もできるらしい。いいね!と最初は思った。

これを使って、どこかに旅行に行こうと考えた時にどこに行くだろう?伊豆、熱海、鎌倉、軽井沢は都内ではない。ぱっと、単距離旅行として思いつく所はすべて都外にある。まったく、思いつかない。

都内で行ってみたいところは?正直、都内のイメージがある所は普通に電車で日帰りをすればいいと考えている自分が見つかる。

東京はそもそも街ばかりである。西にいけば街が続き川崎に入る。東に行けばすぐに市川、浦安のような千葉にいく。北側は板橋区や足立区から埼玉にいく。

そもそも、田舎がない。旅行は田舎に行くという頭がある私には新宿や池袋のホテルに泊まっても意味がない。そもそも、歩いていける。多摩方面については東村山や小平には住んだことがある。奥多摩は山があるのは知っているが、何があるのかそもそも知らない。

さて、都内と言っても実は広い。伊豆七島や小笠原諸島は都内である。いいね!と思うのだが、これもコロナウィルスのことを考えるとそうもいかない。たいして人数のいない隔離された地域の離島に大量に旅行客が押し寄せて言い訳もない。離島の医療事情が普通にひっ迫しているのは当然である。

離島が数多く存在する九州に長く住んだ私は離島の事情はなんとなくわかる。もちろん、元々の観光地である伊豆七島や小笠原諸島だって、旅行客には来て欲しい。しかし、補助が出るからと過剰に押し寄せてもらっては困るはず。勝手な忖度をしてしまう。

では、奥多摩であればいいのか?というと地続きで隔離されてはいないのだが、人が少なくて医療体制がひっ迫しているのは同様である。それに、私と同じようなことを考える人はいると思うので、奥多摩に人が山ほどいくだろう。そうするとコロナ事情としては都合が悪い。

じゃあどこに行けばいいんだろうと考えると、面倒になる。

きっと、旅行会社の人は知恵を絞って、訴求力のある提案をする会社もあるかもしれない。ただ、それを調べることも面倒である。

Go To EATについても、予約サイトによって、ポイントが付く店が違うし、ポイントはすべて幹事に時間差でいく、それを飲食店で使う必要がある。もし、50人の幹事をした時に5万円のポイントが1か月後に来るとする。それを幹事の手数料としてくれれれば、ありがたいが、そんな風に考えてくれる人ばかりではない。必ず、面倒なことをいう人がいる。

もっとも、今のご時世に50人はおろか8人ぐらいの飲み会も誘いづらい。それに、行きたいお店に対象店がなかったりすると、もう面倒になる。

結局、Go To EATも制度は調べたが、使うのが面倒になってしまった。家族で行く機会があれば、使ってもいいが、一人で予約はしないし、他人と会食をして利用するメリットと気疲れを天秤にかけると、使わない方がマシになってしまう。

経済を回すために必要な制度を政治家や役人が考えるのだが、どうも使えない。頭がいい連中が考えているのなら、もっとマシなものを考えろよと言いたくなる。

ただ、文句を言うのは簡単だけど、実際に制度設計をするのは難しい。問題はもっと人の心情を考えて作って欲しいものではある。たぶん、この手のことを考える人は、あまり他人の心情を考えていない。官僚で偉くなる人はサイコパスが多いという。まあ、そんな現物も見たことがある。

あんなのが上層にいては、上手くいかないのは自明の理である。

それでも、やらないよりはマシという所で、やっつけ仕事でお上の仕事は進む。