お店が続かない場所

残業で遅くなり、夕食を取ろうと店を探した。開店特典ビール100円につられて中華店に入った。

そこはよく店が変わる場所で初めて入った。店名は身の丈に合ってないが、名前自体はそこまで運が悪くもない。

中に入ると雰囲気は外国に行った時の日本語対応のお店である。メニューや壁のメニュー表示のデザインは日本国内とは思えない。外国に来たようで面白い。夫婦共に大陸の人らしく奥さんは片言の日本語だ。

串カツ100円〜とあるが内容がわからない。聞くと入り口に棚があり、素材現物が置いてあるので選ぶと揚げてくれるのだそうだ。ますます、日本国内ではあり得ないサービスで、実に面白い。東京のど真ん中ではあるが、ここはどこの国なのだろうと思う。雰囲気は微妙だが、頼んだ青椒肉絲の味は悪くない。

いつ開店したかと聞くと2ヶ月前だという。開店セールのビール、ハイボール100円はまだやっているのか?今、入っているお客はそれに惹かれて入っているだろうことは容易に想像がつく。

ここは短期に店が何軒も潰れていった土地である。こういう場所は結構ある。因縁にもよるが中には最終的に寺とか神社になってしまうような土地もある、条件で考えて立地が良かろうが、対策もしないでこういう土地に立ち向かうのは無理がある。

店の中には寒々とした気が漂う。店の奥側を見ると、結構な邪気がたまっている。あれをなんとかすれば、長持ちするのだろうか?彼らは本場大陸の人達である。腕の良い風水師、気功師が知人にいることを祈りつつ、私はお店を後にした。長続きすることを祈るばかりだ。