うつからの回復1

私がうつ病を患った頃、今ほど様々のことが世の中に情報がない時代であった。そのため、手さぐりでやっていくしかなかった。本には抗うつ剤を飲めば治る的なことしか書いてはおらず、長期に渡っての闘病は正直出口が見えなかった。

抗うつ剤は、自殺防止の効果程度でしかなく、症状は和らげるが病気の原因を積極的に治癒する効果はない。また、うつ病のメカニズムが当時はさっぱりわからないため、何をどうすればいいのかわからなかった。

あせってもできることなどなく、ただ悲嘆にくれていたが、正直時間がかかることについてはあきらめる他はなかった。長い時間をかけて壊れたモノは、自然治癒力で長い時間をかける治癒する他なかったと考えている。そのため、気長に待ったことでだんだんを自然回復をしてきたのは間違いなかった。

また、後から考えてみると効果があったのは、自分の思いや考えをノートに書くことだった。現在はメモ帳で158冊を数えるが、持ち歩けるサイズの手帳に思ったことをとにかく書き出した。当初はぐだぐだの悩みばかりであった。

どうやら、頭に浮かんだイメージというものは言葉にしないと脳が理解ができないようだ。頭に浮かんだ様々なイメージをイメージのままにしておくと、なんか気持ち悪い、気分が悪いとなるが、自分としてはあまり理解できていなかった。言葉に表すことで、自分が何を考えているのかがはっきりとしたのだと思う。

最終的には自分自身を見つめ直すことにつながったが、最初は不平、不満、不安、苦しみなどそんなものばかりだった。それで、自分の弱さも自分で理解ができることにもなったと思う。

今、メンタルで苦しんでいる人の中には、頭が回らず、本も読めない、字もかけないというケースもあると思う。無理は禁物ではあるので、少し安定してから、もし可能であれば試してみると良いと思う。 私の場合は、抗うつ剤が効くようになって、大分と気分が安定してからのことであったと記憶している。