私の実家の土地の波動はあまり良いとは言えず、今までに友だちの霊能者に見てもらったり、自分で研究したがよくわからなかった。
特別に何か障りがあるというわけでもないと言われるし、かと言って決して良いわけではない。浄化を試みたり、結界を張ってみたりしたが、あまり改善はしなかった。家を継いでいる弟が、その手の話は好きではなく、大っぴらに協力も仰げない。
うちの土地だけでなく、地域全体の気が低いのも前から気になっていて、実際に妙に寂れているのは否めない。正直、手掛かりに困っていた。
最近は行きがかり上、他人様の土地の障りを鎮める手伝いをして、ますます実家をなんとかせねばと思っていた。
先日、隣の山の祠を整える事で自宅の土地の気が良くなった旧家がある。それで祠はキーワードであるなと学習した。だれもお詣りをしないような祠をしっかり詣るのもまた大切である。
実家の周辺の地図を見ていると小さな祠が点在する。歩いていける近所だけで実に4つある。子供の頃に見たような見てないような。気にしないほどの小さな祠で、詣ったこともない。
祠を建てるには理由があるのだろう。伊達や酔狂では祠など祀らないに違いない。その理由を忘れて放置されると本来の役割は果たさない。それが障りを呼ぶ。
試しに氏神とそれらの祠に簡易的に神頼みの作法をやってみた。
結果としてはあれほどしつこかった実家の土地の邪気が鎮まっている。本来なら直接行って詣りたいものだか、昨今の事情はなかなかそれを許さない。
もちろん、これがどのくらい持つのか、それによる恩恵が実家にあるのかは今後見ていく必要がある。
しかし、長男として重荷に感じてた懸案に明るい光が見えた気がする。この手の神ごとは家を出たからと言っても、総領となるものの責任となるようだ。