テレビショッピングを見てたら、小型の冷風扇を販売していた。まだ、こんなものが売ってるんだ〜と思った。
今の若い人が冷風扇と聞いてもわからないと思うが、水冷式クーラーとか、スポットクーラーとか言って売っている。
私が20代の頃に友人宅が使ってたが、風の当たる所は若干涼しいが、湿度が高くなって風が当たらない所ではむしろ蒸し暑くなる扇風機でしかなかった。
若干、仕組みは違うが、冷蔵庫を開けて涼んでいるような気分になったものだ。
本体も電気代もエアコンより安いので、昔から勇者が手を出して、安物買いの銭失いを生み出してきた電化製品だ。
仕組みは水を入れて、気加熱で空気の温度を下げるのだが、出てくる空気にはかなりの水蒸気を含むので湿度の高い日本の夏には全く向かない代物である。
しかし、この仕組み自体が悪いわけではない。中近東などの乾燥した地域では大型の水冷式クーラーが普通に使われていた。
子供の頃、テヘランの自宅にも約2mの立方体の巨大な水冷式クーラーユニットがベランダにあった。全く日本のものとはサイズが違う。乾燥地域では湿気を含む空気がむしろ心地よい。
所変われば品変わるのである。
ある意味懐かしいと思いつつ、日本の夏に立ち向かうのに30cm立方程度のミニ冷風扇ではモンスターにペーパーナイフで立ち向かうようなものだろうなと思う。