体験した本人から聞いた話である。彼女は流産をした際に出血がひどく、死にかけた。
手術室で医者の指示が大声で飛びかう中で彼女は天井の上からそれを見ている事に気づいた。旦那さんは廊下で半狂乱になっている。
そこに何故か二人のお坊さんが見えたという。
もちろん、手術室に坊さんが来ることなどない。霊安室ですら、葬儀屋は来ても坊さんが来るのはあまりないに違いない。
一命を取り留めて、退院して元気になったある日のことだ。車を運転して反対側の車線でバイクに乗ったお坊さんがびっくりした顔でこちらを凝視しているのに気づいた。
なんと手術室でみたあのお坊さんである。顔はしっかり覚えていた。その時、残念ながらその僧侶に声を掛けることは出来なかったという。
手術室にいるはずもない僧侶を臨死体験でみた女性、その女性が車を運転しているのをみてびっくりした顔で見ていた僧侶。
実にドラマチックな話である。その時、坊さんはどんな状態で手術室の彼女の顔をみたのだろうか?
スクーターに乗ったお坊さんは近所の寺にいるはずなので、探してみてはどうかと私がいうと気になっていたので探してみますと言っていた。
この話の続きが是非とも聞いてみたいと私は思う。