うつからの回復2

うつからの本当の回復を促したのはセルフカウンセリングだった。うつ病の原因は考え方、感じ方、捉え方のクセのようなものである。それは自分と向き合うことでしか本当の意味では改善はしないと私は考えている。

うつ病が寛解したと思った8年後。私はインターネットでスモールビジネスを模索したが、うまくいかず、資金のショートで借金をしてクビが回らなくなった。その時にまたうつ状態となり、絶望に包まれた。友人が東京に来たら仕事はなんとかしてやると言ってくれたので、クビをくくるのだけは免れたし、うつ病は瀬戸際で食い止められた。

東京の現場は今のご時世では驚くほどブラックな職場で、3ヶ月もすると、「俺、やばいかも」と思い始める。そこで、東京の住まいの一番近くにあるメンタルクリニックに行ってみることにした。

そこでは驚くほど都合の良い展開が待っていた。まさに運命の出会い、私にとっては最適なカウンセリングとの出会いである。

USPTと呼ばれるカウンセリングと出会った。実は私はこの方法を本で読んだことがあった。「呪詛抜きダイエット」という本は著者がダイエットのために様々なカウンセリングを受けるという内容だ。それにどこの医者かは知らないが気になるカウンセリングが記載されていた。それがUSPTだった。

自分のトラウマ(解離)を呼び出して、無害化していく手法だが、浄霊と似た方法だった。それなら自分でもできそうだと考えて、私は自己破産も考えた頃に自己流のセルフカウンセリングを何度も試した。ただ、思うような効果は出なかった。

たまたま門を叩いた近所のクリニックがどこにあるかもわからなかった呪詛抜きダイエットで紹介されていたクリニックだと気づいたのは初診の際だった。

小栗先生は短時間の説明をして、USPTを始めた。1回目で自分のセルフカウンセリングとの明確な違いが分かった。心の奥からトラウマ、解離、記憶と感情の塊を呼び出すことは私は何度もやってきた。それを浄化しようと気(エネルギー)を送り込んだ。それはマイナスをプラスで相殺しゼロにする、浄霊の手法をとった。ところがUSPTでは浄化でなく、統合という手法を取る。

解離とは自分の分身である。それを浄化するというのは消し去ろうとする行為である。しかし、自分で自分を消し去ることはできないのだろう。統合とは自分の中に解離を受け入れる行為だ。その違いが我流なセルフカウンセリングが効果をもたらさなかった理由だったと理解した。

「症例X 封印された記憶」小栗康平著に細かく説明されているが、小栗先生は普通の医師である(霊能者ではない)が解離性障害の専門家であり、霊能者が二重人格の治療を行なって効果があると聞きつけて、霊能者の心霊治療を研究した。その結果、霊能者でなくともできるカウンセリングを編み出したという。それがUSPTだ。気功師やレイキヒーラーとして浄霊などは習得していた私にはわかりやすい手法と言えた。

1回目でUSPTのエッセンスを理解した私は3ヶ月ほど週2回ほどクリニックでUSPTカウンセリングを受けた。さらにはその間にセルフカウンセリングで何十回もUSPT我流版でセルフカウンセリングを重ねた。

メンタルの問題は足掛け20年は苦しんできたが、その前の自分を取り戻せたと思うほど私は3ヶ月ほどで、USPTに救われた。

最後にカウンセリングを受けた際に小栗先生は、自分でもできるでしょうから上手く使ってくださいと言われた。USPTはある程度慣れれば、誰でもセルフカウンセリングも可能な方法なのだろう。

カウンセリングの手法は人によって向き不向きもある。万人に合う治療法などあるはずもない。しかし、難治性と思われる心の悩みを持つ人に私はUSPTをおすすめしたいと思う。

早稲田通り心のクリニック

http://kokoronoclinic.web.fc2.com/doctor1.html