チンチン電車

近所に都電荒川線が走っており、以前から気にはなっていたが、特段に用もなく、乗ったことがなかった。

都電はほとんど専用軌道になっているが、路面電車である。昔でいうチンチン電車だ。チンチン電車という言葉はよく覚えているのだが、路面電車に乗った記憶は覚えてはいない。

大学時代には既に無くなった岐阜市内の路面電車の後ろを走ったり、長崎や熊本で路面電車と並走して車で走ったことはあるが、乗車した記憶はないので、乗ってみようと思った。

基本はバスに似ている。単車両で、前から乗車して料金を支払う。「次で降ります」ボタンまである。踏切がある場所もあるが、時には道路信号で停車をして自動車の通るのを待つこともある。出発する時に、「ちんちん」と鐘を鳴らす。チンチン電車と呼ばれる所以だろう。

この音は聞いたことがある気がして、なんか懐かしい。

名古屋市内の路面電車が全廃されたのは私が10歳頃のようなので、記憶にはないが乗ったことはあるのだろうとその音を聞いてふと思った。意外と音とか匂いの方が覚えていることがあるものだ。

先日、湘南に行った時に乗った江ノ電も路面電車にとても似ている。ほんの一部だが路面を走っていた。ただ、連結車両で走り、改札口があり、「次で降ります」ボタンもない。もともとは江ノ電も路面電車で始まったらしいのが、軌道の種類では今は路面電車には分類されないという。

早稲田の方から乗って、一日乗車券で大塚天祖人社、とげぬき地蔵、飛鳥山公園、七社神社、素盞雄神社、王子神社、王子稲荷神社を回ってきた。この方面には行ったことがなかったが、東京にはまだまだパワースポットがあるものだ。

1日路面電車の旅、結構楽しかった。