地獄に仏

我が弟からどうやらガンになったようだと連絡が来たのは年末のこと。転移の検査を年明けに行うと言っていたのだが、結果が出た。

転移はなく、ステージも低い。

ガンというだけで大変なことであるのだが、転移があるのとないのとは随分と見通しが違う。地獄に仏である。

年末から強がってはいても、かなり心配をしていたようで、転移がないという結果を聞いて明るくなっていた。なんだかんだも言っても人は死ぬのは怖いし、50代ではまだ心残りはあるのは当然だ。

親戚筋の中で夫婦が1年ぐらいで立て続けに亡くなるケースがなぜかとても多い。うちの両親に至っては父の四十九日の法要を準備していた当日に母が亡くなった。弟にはそのようなセオリーを破ってほしい。

弟は奥さんの長い間の闘病生活で、自分のことを後回しにして無理をしてきた。昨年亡くなってからは、気落ちもしているだろう。弱り目に祟り目ということはある。やむを得ないことだったが、元気にはなって欲しい。

至急手術をして治療を行うことになる。医療用ロボットを使った手術になるらしい。少し前の医療ドラマのような話でそんなものが普及しているのかと驚いた。体への負担は少ないのだろう。

弟はオカルト嫌いで、ヒーリングしようかと言っても絶対にしないでくれと言う。エネルギーを送っても本人が受け取らないなら意味がない。ヒーリングには仁義として同意が必要だ。

あとは、祈る事ぐらいしかできないのだが、本来はあかんのかもしれないが、せめてもと邪気払いぐらいはこまめにやっている。その効果があったのかどうかはわからないが。

ご縁がなければ、人に手助けをする事はできない。コロナ禍では東京から見舞いに行くのも迷惑になる。

早くなんとかならないものか。